安くなるほど捨てられる。

ビニール傘が出回る前……なんてもう僕ら忘れかけてますけど、僕の子どもの頃の傘はわりと良い値段で、電車に置き忘れるとガッカリするわけです。でもビニール傘が500円くらいになると、出先で買えるから持ち歩かないし、置き忘れてもなくしても、まあいいやってなる。会社にも家にも溜まってくでしょう。「コレ誰の? わからないなら借りてくね」なんてね。傘は天下の回りもの。

で、傘がどんどん安くなって、一時期は100円ショップで見かけたりして、こうなると道ばたに捨てられる傘を見かけます。雨風の強い日はとくに、壊れた傘も、そうでない傘も落ちている。洗って直して使おうなんて人はいないよね。捨てるならちゃんと捨てれば良いのに、その手間の価値さえないみたい。

で、何が言いたいかというと、最近、マスクが落ちてますねぇ(笑)。マスク、品薄時代が終わって、安くなったんだなあと。道ばたを見て実感するんです。

モノは安くなると捨てやすくなるんですね。

ヒトはどうなんでしょうね。
世の中には命の値段が安い国があるんですよ。だからすぐ処刑。戦争。自爆テロ。なんであんなことするんだろうと思うんですけど、命が安いんですね。
日本にも命が安い時代がありました。何かあったらすぐ切腹。斬り捨て御免から特攻隊まで。結構長かったですよ。
日本の命の価値が上がった時期は戦後からでしょうね。

命に関しては、量産してたくさんあって安くなるモノじゃないですからね。命の価値を上げる方法は教育です。
とりとめもなく社会派的なまとめ。ちゃんちゃん。

水槽メンテナンス。

水槽を掃除しました。もうね、水草も底砂もビロードみたいな藻が張り付いて、ガラスは苔だらけで中が見えない状態でした。作業を始める前に撮っておけば良かった。汚いけど。

水を半分くらい交換して、水草をすべて水洗いします。熱帯魚水槽の水って、ぜんぶ替えちゃダメなんです。魚の生活に必要なバクテリアを残します。バクテリアのおかげで排泄物が分解浄化されるんです。水草は母が洗ってくれました。退屈してるみたいだったので(笑)

水が透き通ったら、ちょっと大きめの平べったいヤツが2匹減ってました。死んで溶けちゃったんでしょうね。あるいは喰われたか。それも自然の摂理。稚魚が数匹現れました。これも生命の営み。針金みたいなサイズで買ったネオンテトラ100匹は大きくなって、群泳がきれいです。

「こんどウチで中学生の女の子を預かることになってさ」

「こんどウチで中学生の女の子を預かることになってさ」

行きつけのコンビニのレジのオタ風お兄ちゃんが言うんです。ちょっとした会話を交わすくらいの仲になってまして。

「おいおい、ヤバイな。なんだそのラノベみたいな展開は。けしからんぞ」

「いやぁ、九州の大雨でさ、親戚の家が流されちゃって。で、丸ごと世話できる家がないから、一家離散。ウチも女の子がいるからその子を預かろうと。学校も流されて再開の見通し立たないらしいよ」

レジの兄ちゃん、若いと思ったら子供いたんだ。ちなみにバイトかと思ったら店長だったとか、わりとびっくりさせてくれるヤツ。頑張ってんな。中学生の心のケアしなきゃだね、なんて話で店を出たんだけど、こういう話を聞くと被災がグッと身近になる。

さて、Go To キャンペーンが迷走してます。なんで批判されるか、ちきりんさんの説明はとてもわかりやすいです。でもそれは世間の感情プラス、お前レバレッジ言いたいだけちゃうんかい、という話です。これだけで納得しちゃマズいよ。

Go To キャンペーンのきっかけは確かにコロナ。外出自粛で観光業がダメージを受けたから。何しろ国がインバウンドの錦の御旗を掲げて投資を煽ったから。その返済負担がのしかかる。だから国は責任を取らなきゃいけない(コレも書いてないね)。

だけど、政財界が「Go Toキャンペーンちょっとまて」という理由は主体が国土交通省だからです。オマエそんなことしてる場合かちょっと待て。平成2年7月豪雨の被害が現在進行中で未確定です。その対応はどこが主管でしょうか。交通インフラ、住宅、土砂崩れを起こした山林、洪水を起こした河川の主管は国土交通省です。予算も、人的リソースも、最優先、いや総動員しなくちゃいけない。

だからワタシは「Go Toキャンペーン」が経産省の事業なら文句は言いません。タテワリ行政は承知。省庁をまたがって予算は動かせない。でも農水省が和牛キャンペーンを口にしたとき、やっぱり叩かれたじゃありませんか。自分の省庁の所管内でできることをやろうとしただけなのに。

で、今回は、水害もGo Toもてめぇんとこ、国土交通省なんですよ。同じお財布で、しかも片っぽは使途の全額がわからない。その状態で旅行キャンペーンに予算を使うんですか?

これ要するに国土交通大臣がダメなんですよ。先代もそうでしたが、官邸から言われたら「そうですね」、官僚から言われたら「それでいいよ」。そんな態度だから辻褄が合わなくなる。そういう話をひっくるめて、国土交通大臣を傀儡政党にやらせちゃだめと思うんだよね。リニアも長崎新幹線もみな同じ。頼むから国交大臣は総理と同じ政党で、ツーカーの仲の人にやってもらいたい。

観光業界がダメージを受けています。それは承知。私のまわりにも従事する方はいらっしゃいます。極論すれば、大都市の鉄道以外はすべて観光業界といっていい。だから、「Go To キャンペーン」は「一縷の光」というかたもいらっしゃる。でもね、一縷の光さえ届かず、真っ暗闇の中の人々がいます。そこに思い至りませんか。

私が行きたい旅行先のほとんどが闇の中です。旅行資金を援助してもらっても、使うところがありません。だから中止ではなく復旧まで延期しましょうよ。むしろ旅行好きな人は政府の援助がなくたって動く。

そういう人たちの心意気を受け取るために、旅行業界は知恵を絞りましょう。鉄印帳は完売ですよ。増刷もされています。国の支援はありがたいけれど、旅行業界は知恵と手間で戦える人がいます。だからちょっとくらい後回しでも、被災地支援が先です。

もちろん両方しっかり手当てしてくれるなら文句言いませんけどね。いまの国交省はぜんぶちゃんとできたことがないんで信用できません。

これが問題の本質です。

新六本木ビジネスの世界

渋谷~六本木間 地下鉄なし なぜ鉄道空白地帯なのか 街の成り立ちから見るその理由 | 乗りものニュース

ネットでよく見かける「~の理由」とか「~のワケ」とか。鉄道関係だとだいたい察しが付いて読んでみると当たり。あるいは見出しに反して理由もワケも書いてない(笑)。で、乗りものニュースのこの記事に関しては、おお、そこは疑問に思ってなかったなあ、と気付きをいただいたんですけど、やっぱり結論はないのね。こういう想像は楽しいねってオチで。

記事に書かれている理由の(2)が近いと思います。だけど、その後にいくつも地下鉄計画ができて、六本木~渋谷間が検討されなかった点の説明が付かない。大江戸線が渋谷経由でも良かったんじゃない?
そこはまず、六本木という街の特長があります。六本木がなぜ若者や外国人に人気の街になったのか。

チコちゃんはきっと知っています。「六本木が発展した理由は、不便だったから」です。

歓楽街が流行るためには順番があります。いままでにない業態の店舗ができて、それを面白がるアーリアダプターがいて、そのフォロワーが集まってくる。そして街は一般化していきます。コレがだいたい3年サイクル。なぜなら当時、飲食店テナントの契約が3年だったから。保証料と賃料を勘案して、たいていのレジャービジネスは3年でモトを取って引き揚げる。ディスコはその典型的な業態でした。

新業態の店舗ができる店舗の条件とは何かというと、地代が安いところです。賃料が安いとチャレンジしやすい。ニワトリとタマゴですが、六本木は渋谷と直結しなかったからこそ地価が安く、新業態の素地があり、若者を集めたんです。前例は、いまとなっては意外かもしれませんが赤坂です。

表通りの銀座に対して、裏通りの赤坂が注目されます。そのうちにメジャーになって、赤坂が表通りの仲間入りをします。そこで、次の裏通りとして注目された街が六本木でした。渋谷の裏通り、という見かたもできます。

ちょうどバブル景気がやってきて、六本木も地価が高騰し、急速に表通りとなっていきました。ご覧ください。いまや六本木に新業態のチャレンジャーは少なく、大手チェーンばかりになっています。渋谷と変わらない。だから今頃、なんで渋谷と六本木は繋がっていないの? となるわけです。

では、六本木の次の裏通りはどこかというと、ウォーターフロントと呼ばれる地域でした。懐かしいと思うかたもいらっしゃると思います。しかしウォーターフロントは六本木にはなれませんでした。バブル崩壊のせいです。日本のレジャー産業はリゾートも含めて、長い冬の時代に入るのです。バブル景気が続いたら、渋谷~六本木の地下鉄もできたかもしれません。

六本木をはじめ、レジャー産業について知るためにオススメの本は大谷毅の『新・六本木ビジネスの世界』です。もう絶版ですけどアマゾンで中古が1円(泣)。大谷師匠はワタシの大学のゼミの教官でした。この本はワタシもお手伝いしています。後書きの「杉山淳一君に協力していただいた……」は、私自身が書いています(笑)。

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片意地へんくつ一本気―下田うなぎ屋風流噺

流行りに乗るのはみっともないという性分なので、なんとかブックチャレンジはパスしましたが、土用の丑の日も近いと言うことで、この1冊をご紹介します。土用の丑の日には店を休んじゃうという、伊豆下田の店主の話。

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鰻の話はあんまり出てこなくて、伊豆下田のジジイたちの日常のはなし。商売は楽しいけれど、儲け話と女が大好きで飛びついては損してる。でも鰻屋のプライドはある。ちょこちょこ笑わして最後に泣かせる。山田洋次っぽい世界。

この店「小川家」は実在していて主人公も本人。へんくつはその通りで、遠方からの予約は受けない。その日に下田にいる人だけが予約できる。そんな名店なんだけど、月刊文春の編集者がアポを取ったら例外扱いでOK。なぜかっていうと、この本のモデルで文春に連載してたから。編集者もアポ取ったあとで知ったらしい。鰻の仕上がりまで主人公のオヤジさんの話をたっぷり聞けました。

土用に休む理由も当日地元からの予約もスジが通っていて、来店時間ピッタリに提供したいから、逆算して鰻を捌き、白焼きをじっくりやる。そうするとメレンゲみたいにふわふわに仕上がるんです。食べてびっくり。口に入れた瞬間に形がなくなる。本焼きで串から落ちないかと心配になるけど、それが腕前ってもんでしょうね。

つまり白焼きの行程が重要で、土用に大量に提供しようとしたら、前日まで何日もかけて白焼きを作り、それを冷凍しなきゃいけないから台無しなんだと。そんなもん食わせられねぇ、ってのが「片意地へんくつ一本気」なわけです。

オヤジさんがご存命の間にもう一度行きたいなあ。でもあのときは息子さんがその意思を受け継いで作ってたので、今後もずっと同じ味が守られるでしょう。

数年ぶりにDVDをレンタルした。

ステイホームのイベントで、毎週火曜日に『ターンエーガンダム』が1話ずつ無料公開されていたんですよ。YouTubeで。これ楽しみにしてたんだけど、14話で終わっちゃって、続きが気になりまして。

バンダイチャンネルに入会しようかな。でも毎日アニメを観るってことないしモト取れないよなー。AmazonPrimeとHuluではたまに配信するけどいまはやってない。っていうかもうサブスクは増やしたくない。Netflixも悩んでてまだ入会してない。DTVはHulu、AmazonPrimeと被るから退会した。

単品レンタル視聴だと、AmazonPrimeは1話110円で2日間。手軽。でも待てよ、レンタルDVDなら4~5話で、7泊8日で100円とかじゃいの? というわけで、日課のドラクエウォーク6000歩さんぽでTSUTAYAに行きました。

ビンゴ。1本110円で4話。安いし散歩の目的地にもなるし、ちようどいいや。なんつって、帰ってきてPCにツッコんだら再生されないの。どうしちゃったの。PCにバンドルされていた『PowerDVD 14』は、Windows10の最新版だと不安定らしい。なんだよー。 そういえば、前のPCでも似たようなことがあって『PowerDVD 10』を買ってた。CyberLinkの会員ページに履歴があった。

あきらめてプルーレイレコーダーで観ようかとも思ったんだけど、旅先や出張や講演会でDVDを再生することもあるだろうと思って、最新版の『PoewrDVD 20』を買いました。1万円ちょっと。

結局、高く付いちゃったな、という感じ。あと、ストリーミング時代だけど、健康のためにレンタルビデオ店は必要。
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∀ガンダム 第1話| バンダイチャンネル|初回おためし無料のアニメ配信サービス