新六本木ビジネスの世界

渋谷~六本木間 地下鉄なし なぜ鉄道空白地帯なのか 街の成り立ちから見るその理由 | 乗りものニュース

ネットでよく見かける「~の理由」とか「~のワケ」とか。鉄道関係だとだいたい察しが付いて読んでみると当たり。あるいは見出しに反して理由もワケも書いてない(笑)。で、乗りものニュースのこの記事に関しては、おお、そこは疑問に思ってなかったなあ、と気付きをいただいたんですけど、やっぱり結論はないのね。こういう想像は楽しいねってオチで。

記事に書かれている理由の(2)が近いと思います。だけど、その後にいくつも地下鉄計画ができて、六本木~渋谷間が検討されなかった点の説明が付かない。大江戸線が渋谷経由でも良かったんじゃない?
そこはまず、六本木という街の特長があります。六本木がなぜ若者や外国人に人気の街になったのか。

チコちゃんはきっと知っています。「六本木が発展した理由は、不便だったから」です。

歓楽街が流行るためには順番があります。いままでにない業態の店舗ができて、それを面白がるアーリアダプターがいて、そのフォロワーが集まってくる。そして街は一般化していきます。コレがだいたい3年サイクル。なぜなら当時、飲食店テナントの契約が3年だったから。保証料と賃料を勘案して、たいていのレジャービジネスは3年でモトを取って引き揚げる。ディスコはその典型的な業態でした。

新業態の店舗ができる店舗の条件とは何かというと、地代が安いところです。賃料が安いとチャレンジしやすい。ニワトリとタマゴですが、六本木は渋谷と直結しなかったからこそ地価が安く、新業態の素地があり、若者を集めたんです。前例は、いまとなっては意外かもしれませんが赤坂です。

表通りの銀座に対して、裏通りの赤坂が注目されます。そのうちにメジャーになって、赤坂が表通りの仲間入りをします。そこで、次の裏通りとして注目された街が六本木でした。渋谷の裏通り、という見かたもできます。

ちょうどバブル景気がやってきて、六本木も地価が高騰し、急速に表通りとなっていきました。ご覧ください。いまや六本木に新業態のチャレンジャーは少なく、大手チェーンばかりになっています。渋谷と変わらない。だから今頃、なんで渋谷と六本木は繋がっていないの? となるわけです。

では、六本木の次の裏通りはどこかというと、ウォーターフロントと呼ばれる地域でした。懐かしいと思うかたもいらっしゃると思います。しかしウォーターフロントは六本木にはなれませんでした。バブル崩壊のせいです。日本のレジャー産業はリゾートも含めて、長い冬の時代に入るのです。バブル景気が続いたら、渋谷~六本木の地下鉄もできたかもしれません。

六本木をはじめ、レジャー産業について知るためにオススメの本は大谷毅の『新・六本木ビジネスの世界』です。もう絶版ですけどアマゾンで中古が1円(泣)。大谷師匠はワタシの大学のゼミの教官でした。この本はワタシもお手伝いしています。後書きの「杉山淳一君に協力していただいた……」は、私自身が書いています(笑)。

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